SS倉庫(R18)

舞−HiME(静留×なつき)SS置場

リクSS またまくら

ええと、もともとは結城秋さんの「ハートフルでほのぼのなお話」というリクから始まったものです。
しかし、タイトルがもう既に「ハートフル」ではありません。
言い訳は、一番下につけました。どうぞ。









「膝枕ってさ、結構身体にきつくないか?」
「そうどすか?」

ちょっと実験、と言って、静留の太腿の上にゴロンと頭をのせたなつきは、無言で頭の位置を様々に動かしていたかと思うと、それから三分ほどたってようやく口を開いた。

「静留の太腿はその・・・柔らかくて好きなんだけど。肩と首の高さだとかを調整したりするのが大変だし。頚椎に負担がかかるよな、これって」
「長くする姿勢ではないかもしれへんね」
「膝枕っていうのは、やっぱり実際にしてもらうよりも、こう、精神的な喜びが重要だったりするのかな・・・」

身体を起こしてブツブツと独り言を言いながら考え始めたなつきの腕を掴むと、静留もさりげなく、それでいて有無を言わせぬ口調でねだってみる。

「うちもええ?」
「いいぞ。ほら」

閉じられた両腿の上に、頭をそっとのせる。

「ベッドとかソファの上ならともかく、硬い床の上でやると、結構身体が痛いだろう?」
「そやなぁ・・・」
「首痛くしないうちに、起きたほうがいいぞ?」
「ほな、うちはこっちの方がええ」

左右に小刻みに揺れ動いている爪先のほうを向いていた顔を一旦起こして、お腹のほうへと向き直る。
そのまま両腕を腰に回して、下からしっかりと抱き締めた。
そして、なつきのお腹にめり込ませるようにして、顔を埋める。

「・・・ん。至福や」
「そっちの方が楽か?」
「気持ちええんよ」
「そうか」
「でもな。本当のこと言うと、うち、またまくらの方が好きや」
「またまくら?何だ、それ」
「ちょお、待ってな。・・・なつき、足開いて」
「あ、うん」

上体を起こしてなつきの足を開かせると、静留はその隙間へと入り、身を横たえる。
そして、頭をゆっくりと足の付け根へとのせてから、腕を太腿へと巻きつけて身体を密着させた。

「・・・これが、またまくらや」
「その言い方、変」
「変どすか?」
「静留が言うと、なんかいやらしい」
「幸せに浸っているだけやのに。・・・本当のなつきの上で」
「なんだ、本当って」
「いつもは隠されているその足の奥に、真実のなつきが潜んどるんどす」
「だから、その言い方が凄くいやらしいんだ、静留は」

そう口では言いながらも、伸びてきた手のひらが静留の頭の上にそっと置かれると、ゆっくりと慈しむように、何度も髪の毛を撫でられた。
目を閉じて、その優しい感触に身を委ねる。

「そんなに気持ちいいのかな、それ」
「天国や」
「・・・本当に?」
「ほんまや」
「・・・・・・」
「なつきにも、してあげますな。またまくら」
「・・・うん」

本当は羨ましくて自分もしてみたかったはずなのに、なかなか言い出せず、遠まわしに感想を聞いてくるなつきがとても愛おしくて、座る位置を早々と交換した。

「静留、スカートだけど、この場合・・・」
「中に潜ってもええよ」
「いや!外でいい」

先程静留がしたように身を横たえると、なつきは、頭をゆっくりと下ろして腿の付け根の部分へとのせる。
それから、あいているほうの手で、頭をのせているほうの足にそっと触れてきた。

「・・・重くないのか?」
「結構平気なんよ。なつきだって、さっきそうでもなかったやろ?」
「確かに腿の上に直接のるよりも、こっちの方が楽だった」
「気持ちええ?」
「・・・うん。このまま、寝てしまいそうだ」
「寝てしまっても、構へんよ」

なつきがしてくれたように、静留もお返しとばかり、その綺麗な髪の毛を梳いてあげる。
丸くて形の良い頭部が少しだけ汗ばんでいて、不思議に思ってその顔を上から覗き込んだ。

「なんで、顔が赤いん?」
「・・・さっき静留が変なこと言ったから」
「うち、何言ったやろ」
「その・・・本当の何とか、とか」
「それを思い出して、顔赤くしとるん?」
「・・・悪かったな」

さらに頬を染めたなつきがあまりにも可愛くて、自然と笑みが零れてくる。
もう、このような静留の軽口にはとっくに慣れてもいい頃なのに、いつまでもそんな反応を返してくれるなつきのその姿を見るたびに、心の中が幸せな想いで満たされる。
指先で柔らかな髪の毛の先を玩びながら、静留の太腿に身を擦り付けるように身体を寄せ、気持ち良さそうに目を閉じているなつきの横顔を見つめた。

「・・・なつき」
「・・・ん?」
「また、うちもしてもらってもええ?」
「・・・もちろん。でも、今はダメだ」
「何でや?」
「・・・結構気に入ったから。静留のまたまくら」
「・・・おおきに」

視線を上げて窓から外の風景を見ると、澄み切った空が一面に広がっている、とても良い天気だ。
それなのに、部屋の中に篭って「またまくら」などと言って喜んでいる自分達は、一体周りから見たらどう思われるのだろうと、考えずにはいられない。

それでも。
こんな日が続いていく毎日が、とても幸せで。

静留は、手のひらにその長い髪を一房掬うと、自らの大事な想いを込めて、そっと口付けた。
















はい、凄く素敵な絵の後に、言い訳空間ー!!

リク受けた時にお題をもらったのですが、それ以前に考えていた、私としては「ほのぼのなお話」が一本あって。
で、「それでいいですか?」って、恐る恐る聞いたら、「じゃ、申し訳ないので絵を描きます」と仰ってくださって。
いえ、申し訳ないのは、私です。ごめんなさい、いつも迷惑かけて。

でも、そんなお話を送りつけても、優しい結城さんが「まあ、ギリギリハートフルですね・・・」と言ってくださったので、今回のせてみました。
このご恩は、今度きっちりと己の身体で返すことになっていますので。はい。

結城さんのサイトは、ご存知でしょうがこちら。



私の駄文はともかく、超素敵絵の感想はこちらでも受け付けます。
きっちりとお伝えいたしますので、お気軽にどうぞ!




 
 

Information

Date:2008/05/20
Trackback:0
Comment:0